時 の う ら が わ

時は 生まれ来ることをやめない

だから いつでも

今が一番 素晴らしい



毎日の積み重ねがいつのまにか道になっていて

昨日できなかったことが

できていたと気づいた時の安心感は

あなたを新しい世界へと連れて行ってくれる

「日常」というやすらぎは

いつもあなたに 寄り添っている


見えることが当たり前だと思っている   

聞こえることが当たり前だと思ってる

歩けるのが当たり前だと思ってる

食べられるのが当たり前だと思ってる

声が出るのが当たり前だと思ってる


生きているのが当たり前だと思ってる....



休みたいときは休めばいいんです

頑張れば頑張るほど 空回りしていくのです

目の前に傘があることが やっと見えてきて

木々の間を涼風が通り過ぎるのも感じて

たくさんの花たちにも微笑みかけられて

人はまた 何とか歩いていくのです

それで いいんです

今までとは ちがう道が見えてくる

それで いいんです


いつも見えるこの風景が

永遠であると信じている日常が

実はとても有難いものだと感じた瞬間から

限りなく広がっていく世界がある


           珈琲をください

           酸味があって 渋みもあって

           最後はすっきりと切れがいい

          そんな珈琲をください  ブラックで ......


ぽとり ぽとり 小さな音だけど

しっかりと生きた証

すっと落ちるとき 落ちそうで落ちないとき

何度も繰り返しながら「生」は進む

生きるとは何かを確かめるために

逝く者にも見送る者にも必要な時間

ぽとり ぽとり ぽ..と...り...


明日の知れない命なれど

夜は明けると疑わず

愚かな民の一人なり

願わくば今日この時を

安らかに ただ安らかに


セピア色の夢は いつか来た道

覚えていない 時のすきま

無意識の底から あなたを誘う

そしてまた 明日がセピア色になる


この空を東にたどれば 

興奮冷めやらぬ大手町

三が日を駅伝三昧で過ごし

明日からは また日常


ねえ 遊ぼうよ

木漏れ日が揺れる 枝の先

誘われて 佇んで 包まれて・・・

時に追われて 歩き出し

名残惜しさは 風に流れた


魂の走りが 人々を魅了する

足踏みばかりでなかなか進めない者を後押しする

谷底にいるとき 彼のおかげで

まずは 起き上がろうと思った

一歩足を前に出してみようと思った

少しずつ上ってみようと思った

そして また山頂を目指そうと思った

ありがとう ひたすら ありがとう


大地の隙間から湧き上がるような力を

庭の片隅で見つける

その自然のエネルギーは

肩が竦み手足が凍えるほどの寒さを

一瞬で忘れさせてくれた


ここを抜けたら きっと見えてくる

今の悩みなんて 笑えちゃう日々が


過ぎた日を振り返ってごらん

思い出したことを くすっと笑ったら

あなたのことを大好きなあなたが

必ずそこに立っているから


窓から空を見ることしかできなかった

一筋の飛行機雲が嬉しかった

火の鳥のような雲が向う側にあった

ウトウトしている間に消えていった

空が常に変化していることを知った


ひとり静かに お薄をいただく

作法など知らなくても

和みを感じる心があればいい


ここからでは見えない道の先

先が見たくて歩いたら

また現れる曲り道

いいんだ

道のままに歩こう

また 新しい景色が見えるから


                   どちらにいらっしゃいますか?

                       お気をつけて

                     今日は良いお天気ですね

                     きっといいことありますよ

               私はいつも守られている  あなたもいつも守られている  


今日は寒かったね

明日はどこへ行く?  お天気いいかな?

映画でもいこうか?  泣けるのがいい?

それとも 思いっきり笑っちゃう?

その前にランチして お腹いっぱいになって

また眠っちゃったら ごめん、ね・・・


翌日は仕事なのも忘れて

テレビの前で一喜一憂した日曜の深夜

フェアで正義感にあふれ

テクニックも抜群だった

そんなドライバーがたくさんいたあの頃


何を考えているのだろう どこへ行きたいのだろう

何が見えるのだろう   どこを見ているのだろう

何をしたいのだろう   どうしたいのだろう

 

  ~ なにもわからなくても 私は私 ~

こうしているだけで  誰かが癒されている


昨日ね あの場所まで行ってみたの

雨の日も 風の日も 雪の日も

そして真夏の暑い日も

毎日休むことなく走っていたあの場所へ


今年初めての雪は まだ霙交じり

晩秋の匂いをほんの少し残したまま

雪と一緒に落ちた紅の葉は

融けそうで融けない初雪の中 光り輝いていた


真っ赤な実をたくさん摘んで口いっぱいに頬張り

暗くなるまで遊んでいたあの頃

畑の中に倒したままの自転車

夕焼けに薄墨の混じる暮れかかった空

今でも 透けて見えるんだよ

この空気の向こうに・・・


新しい時代の幕開けは いつも唐突にやってきて

いつの間にか定着していく

懸命に走っていこうとするけれど

人は地道に歩いていくしかないから

あわてなくていい 急がなくていい

あなたは あなたのままで・・・


言葉にはしないけど 「ありがとう」があふれていた小さな炎 にじんだ涙がキラキラ星になった


かつて同じ学び舎で過ごした友たちと

秋の一日を過ごす

燻る余韻を心の奥底に鎮めながら

十数人の牽牛と織女は 珈琲一杯を最後に

日常へと帰っていった

来年の逢瀬をまた輝かせるために


行くたびに門が閉じられていたので

受け入れていただけるのかと不安だった

涅槃像の前に立って目を閉じたとき

西の窓から陽が射して急に明るくなった

ご縁とは本当に 有難い もの

機が熟すと自然にいただける 有難い もの



爆音と地響き 色鮮やかな夜空の宴

目に映るクリスマスカラーは

一瞬で暗闇に溶けていき

光は冷たい風に流されていく

冬の訪れを告げる大輪の花が

空で弾けて川面に消えた